カエルアンコウのなかま1 ザ・ベニ・イロ

ダイバーには特に人気のあるカエルアンコウです。

同じ場所にじっとしている魚ですが、変わった風貌や生態系を
間近で観察したり、デジカメ撮影できたりすることから
興味をもたれやすく、僕たちガイドが紹介することも多いです。

昔から根強い人気があるので
伊豆の海ではゆっくり楽しんで頂いて
写真も好きなだけ撮って下さいと度々案内するので
写真も溜まって来ました。

種類自体は多くはないのですが、カラーバリエーションは豊富で
カエルアンコウや、ベニカエルアンコウは
日帰りツアーなど、通年通して見かける機会が多いです。

次にイロカエルアンコウがいて、秋口からは
オオモンカエルアンコウ、そしてクマドリカエルアンコウや
ソウシカエルアンコウなどが見られます。

ここではまず、ザ・カエルアンコウからベニカエルと
イロカエルを紹介します。

カエルアンコウ

ザ・カエルアンコウです。

名前がそのままカエルアンコウなので、ダイバー間では
THE・カエルアンコウなどと呼ばれる事もあります。

背ビレを広げるとギザギザなので、すぐにこのタイプだと分かります。

疑似餌のエスカが、白っぽく大きめで
ゴカイが元気よく動いているかのような動きをさせます。

カエルアンコウ正面顔です。
(上唇の先端付近のイボのような部分から、イリシウムが出てエスカに伸びているのが分かります。)

口の上にイボのようなでっぱりがあり
上唇の少し前辺りから、イリシウム(釣り竿)が出ています。
ここから疑似餌のエスカに繋がり伸びています。

以前、イザリウオと呼ばれていたのは、この釣竿と疑似餌を使って
魚を取っていた。(漁る⇒いさる・いざる)事も名の由来となっているようです。

黒カエルアンコウ
(黒バージョンです。)

綺麗でかわいいバージョンから、もじゃもじゃバージョン
なんか色々付着させすぎバージョンなどがいます。

黄色カエルアンコウ
(黄色バージョン)

伊豆では、オレンジや茶色や黒だったりしますが
砂地にポツンの場合は、大体このTHE・カエルが多いです。

浮遊物をいっぱい付けてます。
(浮遊物をいっぱい体に付けてるタイプ)

春濁り~夏にかけて、透明度の落ちる時期に目にします。

もじゃもじゃカエルアンコウ
(もじゃもじゃタイプです。)

黒のモジャモジャタイプです。
(黒のモジャモジャタイプは、多く見ない気がします。)

トゲトゲっぽいカエルアンコウ
(カジメやマメダワラなどのある岩の近くではこんなタイプも。)

縞模様タイプ
(皮弁の多いタイプ。)

茶色系でもタイプがあるのが分かります。
背ビレを広げているので、横からも見たい所でした。

カエルアンコウの幼魚
(幼魚の時で、2~3cm位でした。)

色も綺麗ですが、丸っこい幼魚時 独特の可愛さがあります。

カエルアンコウのペア
(ペアの様子です。)

普段は単独行動で、じっとしていますが
この時は、初夏~夏の産卵期と言われる時期で
ペアでしたが、やっぱりじっとしてました。

岩などに寄り添っている時もありますが
砂地にちょこんといる場合は、このザ・カエルアンコウである確率が高いと思っています。

カエルアンコウは歩く魚とも表現されたりします。
その様子がこちらです。

ヒレを使って歩いているように見えます。
エサに食らいつく速度は魚類1とも言われていますが
歩く速度は牛歩のようです。(動画では速歩きしてますが。。)

日帰りエリアの伊豆や神奈川では、けっこう見れるタイプだと思います。
リクエストなどあれば、探したりポイント選択時に検討します。

ベニカエルアンコウ

ベニカエルアンコウ

名前はベニでも、色はオレンジ色やうすいピンク色っぽい個体が多いです。

亀裂や岩の下の隙間や側面、カイメンなどに寄り添っていたり
へばりついているように見えたりします。
その為、見にくい・撮りにくい所にいる事が多いのも
特徴の一つだと思っています。

ベニカエルアンコウ正面顔
(ベニカエル正面顔です。)

ザ・カエルのような、唇上のでっかいイボみたいのがありません。

ベニカエルアンコウのエスカ
(エスカを立てた状態)

ベニカエルのエスカはアンテナの様にぴーんと立っているので
ベニカエルならではの、見分けやすいエスカになります。

 

ベニカエルアンコウ よくいるタイプ
(付着物を付けよくいるタイプです。)

ベニカエルアンコウ ピンク色タイプ
(付着物多めのよくいるタイプです。)

こういうカイメンの所に、いるのもベニらしい特徴の一つです。

ベニカエルアンコウ 背鰭を広げた状態
(背ビレを広げている状態)

ザ・カエルアンコウに比べると、ベニカエルの背ビレはギザギザ感がとても少ないです。

ベニカエルアンコウ 捕食後のお腹
(お腹パンパン状態)

カエルアンコウは肋骨がなく、邪魔にならずに体のふくらみがすごくなれるので
自分と同じくらいの大きさの魚まで、飲み込めると言われています。

パンパンな時は、捕食以外にも産卵前の時もあります。
これはどちらだろう。。。

ベニカエルアンコウ 付着物多め
(ベニらしく付着物多め)

体に色んなものが付着して、綺麗さも可愛さのカケラも
感じない個体が多くいます。
その為、背ビレの付け根に眼状斑がある特徴がありますが
確認が難しい場合が多々あります。
もう一つの特徴の、体の暗色斑は確認できることが多いです。

イロカエルアンコウ

白のイロカエルアンコウ
(白バージョン)

黒のイロカエルアンコウ
(黒バージョン)

ベニカエルアンコウが小汚いのが多いのに対して
こちらはこ綺麗なタイプが多いです。

背ビレはギザギザではなく、少し丸みを帯びています。

ピンクのイロカエルアンコウ
(ピンクバージョン)

黄色のイロカエルアンコウ
(黄色バージョン)

こちらも負けず劣らず、見た目のバリエーションが多いですが
頭のツノのような第2棘がソーセージのような棒状になっていたり
先細りしていったりします。
そして先端付近が後ろに曲がっていることがしばしばあります。

イロカエルアンコウの横顔
(頭のツノのような第2棘が先端部分が少し細くなってます。)

イロカエルアンコウのエスカ
(頭のツノのような第2棘の先端付近が後ろに曲ってます。)
エスカもこんな感じです。

イロカエルアンコウの幼魚
(イロカエルアンコウの幼魚)

オレンジタイプで、3cm位の幼魚でした。

イロカエルアンコウは大型にならないので
成魚でも一定の可愛らしさを保っていると思います。

亀裂や隙間など見にくい所にいるベニカエルと比べると
岩やカイメンにちょこんと乗っかっていたりするので
見やすい撮りやすい場合が多くあるように感じます。

 

ここで紹介した通年カエルアンコウ3種類に続いて
次では、オオモン・クマドリ・ソウシ・ヒメヒラタ・ハナオコゼを紹介しています。
カエルアンコウのなかま2

最近の記事

  • 関連記事一覧
  • おすすめ記事
  • 特集記事

コメント

この記事へのコメントはありません。

PAGE TOP