タンクについて
この器材は水中に持ちこめる空気の入れ物です。
スクーバタンクと言われたり、ボンベやシリンダーと
言われることもあります。
水中で何十分とダイビングをするためには
それだけの多くの空気を持って行けるようにしなければいけません。
そのために沢山の空気を圧縮して詰め込みます。
水圧や高圧の空気に耐えれる丈夫な金属で出来ている為
重くはなりますが、十分な量の空気を持ち込む事が出来ます。
陸上では重いですが、中に入っているのは空気ですので
水中に入ると途端に軽くなります。
特徴 その1・・・普通の空気が入っている
スクーバタンクはたまに酸素ボンベと間違われる事がありますが
≪ 普通の空気 ≫ が入っています。
しかしタンクは金属製なので、錆びてしまわないように
湿気を取り除いた≪ 乾燥した空気 ≫ が入っています。
普通の空気に変わりないですが、深い水深に行くほど
圧力の高い圧縮空気に変わっていきます。
特徴 その2・・・種類と容量がある
スクーバタンクにはアルミタンクとスチールタンクの2種類あり
それぞれに8リットル~14リットルなどの容量があります。
容量に関しては、一番多く使われているのが【10リットル】のタンクになります。
場所により8リットルだったり、12リットルだったりで
容量の多いタンクほど空気も沢山詰まっています。
スクーバタンクでは、一般的に200気圧という
200倍の空気が詰め込まれたものを使います。
10リットルのタンクであれば、200倍の空気を詰め込むので
10リットル×200気圧=2,000リットル
の空気が入ったタンクを背負って海に潜る事になります。
残圧計の針が「200」を指すスタート時から
終了時「50」になっていた場合は、150気圧使ったので
150×10=1,500リットル使った事になります。
沢山の空気を持ちこめるので、状況に寄りますが
海に1時間前後潜っている事が可能となります。
タンクの種類における特性や見分け方について
種類については、それぞれの特徴を以下にまとめましたのでご参考下さい。
海外ではDINバルブという、規格の違う使用出来ないタイプがありますが
ここでは国内で主に使われている物を解説します。
アルミタンク・・・細長く、最初は沈んでいますが、空気を消費するほど浮きだします。
スチールタンク・・・太くて背が低いですが、水中では常に沈む浮力で安定しています。
浮力 | 形状 | 見分ける部分 | |
スチールタンク | 沈む | 太くて背が低い | 首の部分が高い・底が丸い |
アルミタンク | 空気が減るほど浮き出す | 細長い | 首の部分が低い・底が平ら |
なぜ見分ける必要があるか?
それは、タンク自体の浮力による違いから
どちらのタンクを使うかによってウェイト(重り)の量が変わる為です。
スチールタンクで3kgが丁度いい場合は
アルミタンクだと「5kg」必要になります。
ウェイトについては こちらをご覧下さい。
丁度いいウェイト量で潜る事はとても重要ですので
アルミかスチールか、使うタンクを見分けられるようになりましょう。
底の部分で丸いか・平らかでも見分けられるのですが
タンクブーツという底の部分に保護具を付けている場合が多いので
タンクの首の部分で見分けられるようにしましょう!
アルミタンクは底が平ら・スチールタンクは底が丸いのでブーツ(保護具)を履いています。
アルミは首がなく、スチールは首が高いです!!
ここで見分けて下さい!
使用上の注意点
使用後は空気が入っているかどうか、外見では見て確認する事が出来ません。
画像のように未使用のタンクは、《キャップ》か《ビニールテープ》が付けられています。
使い終わった後は、使用済みと分かるように
ビニールテープもしくはキャップを外したまま返却するようにしましょう。
中に入っている空気の量は残圧計を使ってしっかり確認をしましょう。
また重く倒れやすいので取り扱い注意です。
空気は熱で膨張します。 夏の日差しを浴びていると
タンク内の空気が膨張して、残圧が少し増えます。
海に入ると冷えますので、潜水前のチェック時と比べて
潜り始めたとたんに、残圧が減っている事があります。
現地で借りるのが一般的ですが、マイタンクをお持ちの方は
定期的に検査に出す必要がありますので
所持する際はご確認下さい。